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インターネット対局が手軽になったことで、
20代、30代の競技人口が増えてきていると言われる囲碁。
そんな中、昨年末に突如ネット囲碁会に最強の棋士が現れ、
囲碁界のみならず、世間をざわつかせました。

世界のトップ棋士たちを次々と打ち破った、
謎のプレイヤーの名前は「Master」
61戦60勝という驚異の結果を叩き出し、
そのニュースは世界中を駆け巡りました。

一体「Master」は誰なのか?
という予想で師走のネット界は大盛り上がり。
一連の出来事が漫画「ヒカルの碁」の、
亡くなった天才棋士が霊として蘇り主人公と共にネット囲碁でプロ棋士と戦っていく…
というエピソードとあまりにも酷似していたため、
囲碁にあまり興味のない人もその行方を追っていました。

そして年が明け1月5日。事実が明らかになりました。

Googleが「Master」の正体はAIプログラム「AlphaGo」であると明かしたのです。
「AlphaGo」(因みに読み方は「アルファ碁」)は、
イギリスのAI研究所GoogleDeepMindが開発した、囲碁プログラム。
2015年に初めてトップ棋士を打ち負かした人工知能として、
世間をあっと言わせたプログラムです。

囲碁はそれまで、コンピューターが人間に勝つことが、
最も難しいとされていたゲームでした。
少しやった事のある方ならご存知だとおもいますが、
囲碁は創造的かつ戦略的思考を必要とするゲーム。
「AlphaGo」登場以前の人工知能は
人間のアマチュアの有段レベルに到達するのがやっと、
という状態だったのです。

それが「AlphaGo」の登場でガラリと風向きが変わって1年。
更にパワーアップした人工知能は更に世間をあっと驚かせてくれたのです。
今回、どのようなアップグレードが行われたのかは明らかにはされていません。
今年中にまた対局を予定している、との噂もあります。
是非、ここはトップ棋士の方々にも頑張っていただいて、
お互いに激しい戦いをしていき、囲碁の面白さや奥深さを
世間にもっとアピールしてもらいたいなあと思います。

(via gizmodo)